序説
政府が推し進める「働き方改革」
「一億総活躍社会」の実現、「人生100年時代」の到来、「少子高齢化」の現実など、
色々な要素が絡んで現代の日本の労働環境は大きく変わろうとしています。
それって「労働環境の改善が目的である」とあなたは思っていませんか?
しかし、「実際の改革内容」と「現実の労働環境の改善」とには大きな乖離があると言わざるを得ません。
なぜ、そのような本末転倒な結果が起こってしまうのか?
ここでは「働き方改革」における政府の本当の狙いと、我々中小零細企業の中堅社員が老後豊かに生きる為の方法をお話していきます。
では最後まで読んでくださいね
「働き方改革」の理想と現実
働き方改革には大きく「三つの柱」があると言われています
※出典:「BizHint」
①労働時間の長時間化の是正
大手広告代理店「電通」社員の過労自殺を受けて、
長時間労働を行っている企業にはある種ペナルティを課す様な仕組みになってきました。
それにより、労働者は残業をしないでプライベートの時間を有効に使える様になります。
・過酷な長時間労働から解放され、快適な労働環境を作る
・プライベートの時間が増える事により、消費が加速し、景気を押し上げる狙い
・副業など副収入で各個人の収入を増やし、同時に税収入も増やす
↓
現実は
・個々の仕事量は減ってないので、朝早く出勤するか、家に仕事を持ち帰ってやる人が増えている。
社員の給料は増えず、家のローンや奨学金返済などで消費に回せる余裕が無い
さらに、仕事の効率・生産性を求められ、多くの能力の無い社員は早々に「リストラ」の対象となる
②正規、非正規の不合理格差の解消
非正規、いわゆるアルバイトやパート従業員と正社員に対する賃金の格差を無くし、非正規のやる気・勤労意欲を掻き立てる。
それにより、人手不足の社会に一人でも多く勤労に従事させようという試み
↓
現実は
最低賃金が年々アップする事で、企業としては人件費がかさみ、リストラ、業務改善を非情に推し進めていく必要が出て来ました。
それにより、パート従業員は簡単に切り捨てられます。
反対に簡単に切り捨てられない正社員に対し過度な「生産性」や「成果」を求めるようになります。
それにより、正社員の賃金は上がらず精神的負担は増すばかりとなっています。
③柔軟な働き方の実現
※出典:働き方改革ラボ
今までの仕事と言えば、朝8時~夕方5時まで決められた時間で、決められた場所で働く事が当たり前でした。
女性は結婚して子供を産めば、産休もしくは中小零細企業では大半は退職と言う選択肢しかないのが現状でした。
そこで、自分の都合に合わせて出勤時間を調整できる「フレックスタイム制」の導入
さらには「テレワーク」を導入する事により、家に居ながら「パソコン」を利用して仕事ができるシステムを奨励しています。
それにより、育児だけではなく、介護と言った理由で「本人の働く意思とは裏腹に退職しなけらばならない」と言った事態を無くすという内容です。
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現実は
「リアル」なモノ作りとは違う業種の企業、
例えば、IT企業やサービス業(小売りなど現場作業は論外)の一部は実現可能なシステムかもしれません
しかし、大部分の企業ではほぼ実施できていないのが現実です。
・家で出来る仕事の種類はごく一部と限られている
・上司からすれば、部下が「本当に仕事しているのだろうか」と不安になる
・「テレワーク」を会社に申請したら、協調性を欠くと思われ出世から外される恐れがある
・組織として社員間のコミュニケーションが希薄になる心配がある
以上の問題点が指摘されています。
「働き方改革」政府の狙い
※出典:Sharetube
働き方改革の本当の狙いは、我々の労働環境の改善を目的とした「暖かいお上の温情」なんかではありません。
これから日本が直面する少子高齢化に伴う、「労働生産性の低下」や「財政の逼迫」に対応した政府の狡猾かつ辛辣なサラリーマン収奪制度なのです。
一見、労働者の働き方が自由になるように見えて、
企業(雇用主)側は「能力の無い人材」への排除意識は益々強くなります。
より高い労働生産性、経済効率がシビアに求められます。
今後数年で進められるであろう新たな法改正について私なりに予想してみます。
・裁量労働制の拡大・・・何時間働いても残業とはみなされず、会社側は残業代を支払わなくてもよくなります。
ちなみに立場は違えど、公務員である教職員は何時間働いても残業代は一切支払われません。
・レイオフ(解雇)の合法化
・定年制の廃止
・年金受け取り自由制度・・・貯えがある人は敢て年金を受け取らないようにする制度
平たく言えば、「働き方はあなたの自由に選べますが、会社も国もあなたの将来に責任は持ちませんよ、死ぬまでしっかり働いて自分の老後資金は自分で稼いでね!」
と言う制度なのです。
本当の働き方改革
※出典:MEN人
とは言え、政府が推し進める働き方改革はもう止める事はできません
もちろん、悪い事ばかりではなく、
「最小の労働コストで最大に生産性を上げる」と言う資本主義の競争原理には当てはまります。
つまり、私たちの力では抗えない勢力に対し、対抗意識をむき出しにするより、強かに世の中を生きていく方法を見つける方が得策なのです。
その為にまず自分が何が得意なのか、これまで何を経験し何を学んできたのかをしっかり見直して下さい。
例えば「誰とでも仲良くなれる」「社内の揉め事(人間関係)をなだめるのが得意」というのも立派なビジネススキルになり得ます。
要は如何にそのスキルを求める人に響くように発信(営業)できるかです。
自分のビジネススキルについては、自分で考えるより、あまり感情が入らない第三者に見つけてもらう方が良いでしょう。
まとめ
政府が推し進めている「働き改革」とは中小零細企業の中堅社員であるあなたの労働環境を良くすための制度ではありません。
労働者の働き方に自由度を与える事で、逆に責任感を強調させ、
「国はあなたに対しこれだけ選択肢を与えているでしょ、老後についてはあなたの自己責任の下に管理して下さい」と密かに訴えているのです。
年金に頼らず老後を豊かに過ごすためには自分の得意分野を生かしてビジネスセンスを磨くしかありません。
このブログでは、その方法を私なりに誰にでも落とし込める様にして発信していきます。
今後を楽しみにしていて下さい!
編集後記
私は過去に数社を転職し、数年前に大挫折を経験しました。
その時、これからは絶対に会社に頼らず生きてやる!と強く心に決めました。
先日、私なりの「働き方改革」を現在勤めている会社に提案しました。
「正社員」ではなくて、自分を個人事業主として業務委託・請負として働きたいと言う内容です。
「仕事を辞める」と言う選択肢ではなくて、今の自分のビジネススキルを活かしつつ、でも会社に縛られず自由に働くと言う選択です。
出勤日や就業時間など決められた枠で行動すのがどうも苦手で、しかも報告や会議など時間の無駄としか思えないようなことをしなければならない組織体制にどうしても馴染めないのです。
勿論、リスクが伴う事は分かっているのですが、もう行動してしまったので後戻りはできません。
これからは自分の経験と得意分野を活かして、ビジネス・投資と行っていきます。
私のビジネスライフも嘘逸りなくブログで発信していくつもりです。
乞うご期待!
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