あなたは持ち家派?賃貸派?
皆さん、今のお住まいは持ち家ですか?賃貸ですか?
昔から日本では持ち家が得か、賃貸が得かという論争が続いてきました。
色んな人から意見を聞いたり、本を読んだりしましたが、どれも納得のいく明快な答えは得られませんでした。
ただ、一つ面白い傾向がある事が分かりました。
概ね友人知人に聞くと持ち家派が多く、人生のメンター(師匠)言わば金融のスペシャリストに聞くと賃貸派が多かったと言う事でした。
ただ、この議論は最終的には選ぶが側の価値観の問題なので、一般論として答えを出すのはナンセンスというモノでしょうね。
支払総額から見て得なのは?
しかしながらここでは敢て、私永倉流に答えを導き出してみます。一生もの買い物ですが、気楽に読んで頂ければと思います。(なんか矛盾していてすみません)
この問題は2通りの観点から考えていかなくてはなりません。
まず、金額面での損か得かの判断
支払総額ではほぼ同じと思われます。
もちろん、持ち家派の支払総額にはローン返済額以外に修繕費や固定資産税が含まれます。
ここで、身近な私の友人は言います。
「支払い総額で変わらないのであれば、ローンを完済した後は家賃を払わなくていいし、さらに家は資産となって売ればお金になる、だから持ち家が得でしょ」と言う具合です。
しかし修繕費用、火災・地震保険料、定資産税はローン返済後も支払い続けないといけません。
これらの費用は、一般的に月3万7千円程かかるとされています。
しかも、その時、病気をして全く収入が無いとしても法的に免除されることはありません。
さらには建物の寿命は一般的には30年程度と言われています。
ローンを支払い終えた矢先に大きな修繕工事が必要となり、「数百万円かかった」という話はよく聞きます。
一方賃貸はというと、まずその時の収入レベルに合わせて移り住み、家賃金額を自分で選択する事が可能です。
そして35年後、仮に無収入になった場合、日本国民で日本に住んでいる限り、3万円あれば住める住居は国が保障してくれます。貯えが無ければ生活保護を受けるしかありませんが・・・(ちなみに持ち家を所有したまま生活保護を受ける事は出来ません)
これを考えるとほぼ、金額的には損得は付けられない事が分かります。
支払金額以外のメリット、デメリット
次に心情的な部分です。
持ち家派のメリットは
・持ち家という何となく社会的ステイタスが得られる
・地元に愛着が生まれ、一生続く近所付き合いができる
・家族との絆が強くなる
続いて賃貸派はメリットは
・ライフスタイルに合わせて移り住むことが出来る
・近所に嫌な隣人が居れば、引っ越せばよい
・自然災害などで家を失う事が無い
反対にデメリットはと言うと、それぞれのメリットが相対する側のデメリットとなります。
総じて思う事は、家族の絆を重要視している人、あるいは日本の将来を肯定的に見ている人は持ち家派、
現実主義者で日本の将来に危機感を抱いている人は賃貸派という様な気がします。
将来の日本を考えて判断すると
これからの日本の将来を考えて上で永倉流の判断を下したいと思います。
まず、これから日本が少子高齢化に進むという現実を考えないといけません。
土地、マンションは完全に需要と供給のバランスが崩れてきています。
「人口は減り続けているのにこんなに沢山マンション作って誰が住むの?」って感じです。
将来、土地マンションの価格は下がっていく事は火を見るよりも明らかです。
実際に家を売却する時には二束三文になっていると言う事は十分想定しておかないといけません。
持ち家は最終的には売却するか子供に相続させるかどちらかになると思います。
値段を下げても買い手が見つからず、子供も既に自分の生活環境が確立ていますから相続せず、結果税金を払えず差し押さえられると言うケースはよく聞きます。
そもそも土地神話なんてものは戦後の復興期に官僚・政府とゼネコン、あるいは家電メーカーが結託してマンションを建てまくって、核家族化を押し進めたことにより生まれた作為的な現象です。
「夢のマイホーム」とか、「一家の主」みたいな気持ちのいい事を宣伝し、あるいは「三種の神器」(テレビ・洗濯機・冷蔵庫)などと購買をあおり、国民を洗脳していったのもこの時期です。
セメントの塊と猫の額ほどの狭い土地を何千万というお金で買って、資産を手に入れようと思っているとしたら、悪い事は言いませんので止めた方が良いと思います。(すでに買っている人はすみません)
賢い選択
これからの日本の状況を鑑みて、賢い選択をする必要があります。
私の考える賢い選択は、住む家は流動性の効く賃貸で、人口が増える駅前徒歩圏内で数件マンションを購入し、資産運用を考えます。
日本の人口が減ってきているとは言え、今後の可能性として海外からの外国人労働者や観光など一部の地域の土地需要は上がっていくと考えられます。
その為にも今はビジネス、副業でもいいですから、お金を少しでも稼いで将来自分の本当の資産になるものに投資をして自由な老後を送りたいものです。