皆さんはお金がどのように作られるか知っていますか?
「それなら知ってるよ、お札は日本銀行(正しくは国立印刷局)で作られ、硬貨は造幣局で作られているんでしょ」
はい、正解です。
「おい、馬鹿にするなよ」と聞こえてきそうですが、
実はまだ他に、世間ではあまり知られていのですが、毎日のように私たちの知っているところで大量にお金が作られているのです。
考えても見てください、日銀で作られているお金っていわば現物紙幣です。
しかしながら普段我々は給料は銀行振込ですし、仮にマイホームを購入するとしても3千万を現金で払う人はいません。
大きな売買取引や融資が行われる場合ほとんどが銀行振込や手形決済です。
そこで、冒頭の質問の答えですが、
実はそれは銀行で作られているのです。
それも、まるで打出の小槌を振るがごとく、いとも簡単に。
それでは銀行でお金が生まれる仕組みについて、順を追ってお話ししていきましょう。
1、ある企業の重役が銀行に90億円の融資を求めにやって来ました。
銀行はまず企業の業績や支払い能力(土地を持っているのかなど)を審査します。
そして、仮にその企業が倒産しても元は取れると判断したらお金を貸します。
2、しかしここで問題です。
銀行が貸すお金って、元々誰のお金ですか?
そうです、私たちの預金ですよね。
銀行に私たちの預金100億円があったとします。
銀行は企業に90億円を貸し出します。
そうすると銀行に残るお金は10億円になります。
ここまで大丈夫ですか?
3、次に別の企業が「50億円を貸してほしい」と訪ねて来ました。
銀行には10億円しかありませんから、当然10億円しか貸し出すことは出来ません。
しかし銀行は何食わぬ顔で平然と50億円貸し出します(もちろんその企業が審査に通ったらの話ですが)
4、ではなぜ、そんな事ができるのでしょうか?
銀行は確かに企業に90億円を貸しましたが、1万円札を90万枚渡した訳ではないですよね。
企業の預金通帳に90億円と数字を印字しただけです。
そうです、ただそれだけなのです。
5、銀行は企業の預金通帳に90億円と印字しただけで90億円を新たに生み出し、貸出すことができるのです。
そして、企業から毎月の返済金を受け取ります。
仮に返済完了時が10年後だとして、さらに金利も含めると94億円(概算)銀行に入ってきます。
元々あった預金残高100億円もありますから合計で194億円が銀行の残高として計上されるわけす。
仮に企業が倒産しても担保にとっている土地は銀行のものとなります。
つまり94億円が日銀の印刷機を回さずに新たに生まれたのです。
これが信用創造になります。
これを違った切り口から見てみると、
企業、皆さんの借金が新たにお金を市場に流通させているという事になります。
この信用創造には賛否両論あります。
「だから、バブルなんてものが起こるんだ」・・・否定派
「だから、市場にお金が流通し経済が活性化するんだ」・・・肯定派
皆さんはこの信用創造についてどう思いますか?
いづれにしてもお金なんてその程度のものなんですよね
「お金は天下の回りもの」と言われます。
必要としている人、必要としている所に自然と集まってきます。
私たちが「経済的独立を勝ち取る」ためにも
このようなお金のカラクリを知っていても損はしません。
むしろ知らないと、ますます資本家の思うがままに操られ、一生搾取され続けないといけません。
私たちは簡単に世の中の仕組みを変えることは出来ません。
であれば、この仕組みを利用し、したたかに生きていかなくてはいけません。
そして、少しでもお金が貯まれば、日本の未来のため(子供の将来のため)に貢献できれば素晴らしいと思います。